チェンマイ一人旅してきた。
なぜチェンマイを旅したのか。はっきりした目的があったわけではない。夏休み、どこへ行こうか考えて、方位や占いを駆使したものの、沖縄はやめておけと出たので、(台風なのでやめて正解だった)
なんとなく思いついたチェンマイ。
しかし、今回は出発前から、不吉とまでは言わないまでも、あまり旅の女神に歓迎されていないような気がしていた。滅多に風邪をひかないのに、出発の数日前からエアコンのせいか、風邪っぽかったのである。同時に、私だけでなく周囲も、この夏休みは不穏な気配がしていたようである。ニュースではお盆休みを狙ったかのように複数の台風が日本を直撃と言っているし、台風の影響で旅行をキャンセルした同僚もいた。今回の台風で予定をキャンセルした人は多かったのではないかな。
最初の運気は大概最後まで続くので重要である。何やら不穏なものを感じずにはいられない。これはもしかしたら、本当に富士山が爆発するのではあるまいか。
多少風邪っぽかったものの、わざわざキャンセルする理由にはならない。
直前に注文したカメラのレンズが、ギリギリ、到着が間に合わなかったのが残念であった。これもまた、今回の旅が決してラッキーとは言えないであろう予感を漂わせていた。
私は休みの初日に成田空港から飛行機に乗った。エアアジアは乗り換えの場合、途中で荷物をピックアップしなければならないという情報を得ていたのだが、その必要はなかった。
深夜1時ごろタイのドンムアン空港に到着。乗り継ぎで次の飛行機を待つのだが。
ドンムアン空港のあまりの寒さに、体調がさらに悪化。どこにも逃げ場がない。調べてみれば、タイのエアコン対策が必須なのは常識らしい。そんなことまで調べていなかった。タイには10年ほど前旅行で訪れたことがあるが、そんな記憶はない。おそらく寝ていないせいもありと熱と咳が止まらず、本格的に具合が悪くなってきた。
朝の5時頃にやっと飛行機に乗り、無事にチェンマイ空港へ到着。ここで焦ったのが、預け荷物の受け取り場所である。出てすぐの荷物のコンベアは動いていない。私の荷物は一体どこへ? インフォメーションで聞いてみたら、国際空港の方だという。今乗り継いできたのは国内便である。結構離れた場所にあるので、そんなところから自分の預け荷物が出てくるということがわからなかった。
逆に帰りは、国際空港の方からチェックインすることになる。
私は飛行機が墜落しなかったことを神に感謝した。
時刻は朝6時過ぎ。すでに疲労していたので、スタバで一服。
既に気分は、憂鬱である。一体私は何しにチェンマイへ来たのだろう。特に目的があったわけではない。安全な家で、夏休みを満喫すればよかったのだ。わざわざ貴重な休日とお金を使う必要はなかった。それなりにやるべきこともあった。しかし私はこうして一人でチェンマイへ来てしまった。私は、一体どこで何をすればいいのだ。そうそう、目的というほどでもないが、ノマド天国と言われるチェンマイがどのようなものか、実際に経験してみたかったというのはある。会社員なんか辞めて海外でノマドライフ送れたら楽しいだろうなあと、時々思う。
毎回、私は旅の最初に憂鬱になる。特に一人で海外へ来た場合。これはトラベルブルーと言われる現象で、割と一般的にあるらしい。計画した当初はワクワクするのであるが、前日になると、「面倒臭い、行きたくない」という気分になるのである。かといってキャンセルするほどのものでもないので、仕方なく出発する。大抵このような場合、帰る頃には現地に慣れて、日本の日常へ帰ることが嫌になっている。
今回もまさにそうだった。
ここからどうやって予約したゲストハウスまで行くか。タクるか。しかし、歩けない距離でもなさそうだが、結局タクることに。費用は200バーツ。
まだチェックインの時間ではなかったのだが、チェックインすることができた。
部屋はこんな感じ
二段ベッドの二階。
費用は6泊で4000円ほど。朝食もエアコンもついてるし、まあ悪くない。
かなり具合悪いが、せっかく来たのに寝ているなんて嫌だ。こんな時のために持ってきた薬を飲み、観光をするのだ。
早速、周辺を歩き回ってみる。
暑いが、夏の日本から来たので、そんなに差は感じない。
さて、どこへ行こう。とりあえず暑いのでカフェで一服。
安い上に、すごい具沢山。これ全部で200バーツ。ノマドの街と言われるだけあって、カフェには困らないチェンマイ。WIFIにも困らない。フリーWIFIは日本より進んでいる。
カフェで休んだ後は、ナイトマーケットへ行ってみる。凄まじい熱気に圧倒される。観光客もすごいがタイ人も凄い。人が多すぎる。店も多すぎる。売られているものが可愛い。日本で買ったら普通に高そうなアジアン雑貨が、安い。買い物したいが、スーツケースのスペースと重量を超えないようにするのは至難の業だ。
人生初のドリアンに挑戦したみたが。美味しいとは思えなかった。
マーケットで売られている雑貨が可愛いので、色々と買ってしまった。
ゲストハウスに帰るために、トゥクトゥクを利用。地図を見せて場所を教えるのだが、運転手が全然わかってくれない。進んではいるのだが、果たして道をわかっているのか、いないのか。結局、右往左往した挙句わからなかったらしく、途中で別の若い運転手に交代。その運転手は、ポピーと名乗った。ニックネームらしいが。彼は地図を見せたらすぐに理解したようだった。クレイジー道路をトゥクトゥクで突き進む。ゲストハウスに着くまでほんの数分会話しただけであったが、面倒見のいいナイスガイだなという印象を受けた。
■チェンマイ二日目
私はすでにゲストハウスを選んだことを後悔していた。シェアルームなので、薬を飲んでも咳が止まらず、明らかに近所迷惑。咳を我慢するのも辛すぎた。さらに横になると悪化する。しかも、エアコンが非常に寒い。シェアルームなので色々とルールがあるのだが、なんとルールに「エアコンの温度は18度以上25度以下に設定しなさい」と書かれていたのである。こっそり温度上げれば、いつの間にか誰かが下げる。しかも爆寒。おかげで順調に病状悪化。高熱でふらつき始めた。外にいれば暑いし、どこかに入れば爆寒。こんな場所で後一週間。私は生きていけるのだろうか。そんな不安が頭をよぎる。タイには、節電、エコという発想はないのだろうか。多少高くても、普通のホテルにすればよかったのだ。しかし後悔しても仕方ない。次から海外旅行でゲストハウスはやめよう、と学んだのだった。
具合が悪いからと一日中寝ていることは最も望まないことである。というか部屋が寒すぎて眠れない。休める場所がない。昨日もほとんど眠れなかった。せっかくの旅なのに既にかなりストレスが溜まり始めていた。困ったのでとりあえず近くのスターバックスに避難。
今後の予定を考える。どうやら近くには、ニマンヘミンというカフェが密集したノマドの聖地があるらしい。日本から持ってきたパブロンがあるからしばらくは旅を続けることができる。今日はノマドの日にしよう。そう思って、ニマンヘミンの方向へ歩き始めた。
その前に、すぐ近くに
セントラル カートスアンケーオ
とかいうショッピングモールがあったので、立ち寄ってみる。
マッサージが一時間150バーツと安かったので、フットマッサージを試してみた。
フードコートとかあった。ここで会社で配るためのドリアン飴を購入。
すっかり休憩したので、ニマンヘミンの方向へ歩く。
暑い道をてくてく歩く。あてもなく。犬は狂犬病が怖いから近寄らない。
猫かわいい。
頭上近くを飛行機が通り過ぎてゆく。
たまたま見つけた hag a cup という名のカフェ WIFI完備
アットホームでノマド向き。
それから、デパートMAYAの通りに出た。屋台で賑わっている
このデパートMAYAの中に、有名なコワーキングペース「CAMP」があるので、立ち寄ってみた。チェンマイは世界各地からノマドワーカーが集まってくる、ノマドの聖地。
将来は会社をやめてチェンマイでノマドライフなんて理想的だなあと思う。
二時間ごとにドリンク注文しないとwi-fiが使えないのが難点。
さすが外国人が多い(自分も外国人)
■チェンマイ三日目
三日目はたまたま見つけたカフェ151が居心地がよかったので作業。
WIFI完備でノマド向き。
それからあてもなく街をてくてく歩く。
道路沿いに大きなスターバックスを見つけたので入るが、爆寒。
チェンマイ楽しいけどなかなか重い風邪の症状にwwww
さて明日はどこで何をしようか。昨日のタイ人運転手のポピーに一日観光に付き合ってもらおうと思い立ち、連絡。快くOKしてくれた。帰り際にラインを交換していたので。運転手は大抵、名刺をくれたり連絡先をくれることが多い。
■チェンマイ四日目
朝の10時に、ゲストハウスの前にポピーが車で来た。ちょい遠出なので、トゥクトゥクじゃなくて普通の車でよかったー。日産らしいが、日本では見かけないミニトラックのような形。この形の車は、チェンマイでよく見かけた。荷台に荷物をクレイジーに載せたり、人が乗ってたりする。
ここでは日本の車がたくさん。
まずは薬局屋へ寄ってもらう。日本から持ってきたパブロンがなくなってしまったので。店員に症状を説明してもらい、無事に一週間分の薬を購入。
さあ、いよいよタイガーキングダム に到着!
ここではトラと一緒に写真撮影することができるのだ!
早速受付でホワイトターガーのチケットを購入する。身長制限があるので、要注意。大人のトラは160cmないとダメなよう。特に測ったりする検査はなかったけど。
私は一人だったこともあり、プロに写真撮影を依頼。
他の客を観察していたが、みんな顔が引きつってビビってるw
いよいよ憧れのホワイトタイガーとご対面!!
かわいい猫!うちの猫そっくり!!
途中でガオガオ吠えると流石に怖かったのだがスタッフが日本語で「ダイジョブ」「ダイジョブ」と安心させてくれるのである。
撮影してもらった写真は、写真受取所でメールアドレスを入力すれば、送ってもらえる。メアド間違えないように注意。
トラと撮影した後は、近くの首長族の村へ。もう、ほとんど観光地化されているのだけれども。
首長族の女性たちと触れ合った後はメーサーエレファントキャンプへ。
象に乗った。象のショーも見た。
像が描いた絵は高く売られている。
それから、滝を見に行く予定だったのだが、土砂降りに。。滝は断念。
雨は降ったり止んだり。次に、向かったのはワニがいるという場所
ワニがたくさん
ワニツアーから戻ってくるとポピーは他の団体客と盛り上がっていた
コミュ力が高いので誰とでも知り合いのように仲良くなる羨ましい性格
それから
メーラム・オーキッド・ファーム で食事。
たくさんの欄と蝶。
動物たちとたくさん触れ合った一日だった。
ポピーは予想通り面倒見のいいナイスガイであった。優秀なガイド(守護霊)かどうかで旅(人生)は変わるなあと思う。
有名なターペー門
ポピーは年齢は30だと言う。来年はバンコクへ行き、ツアーガイドになるのが目標だそうだ。英語は普通に話せるからツアーガイドになれるのではないだろうか。
ほぼ一日拘束したので1000バーツ渡す。
ロビーでくつろいでたらイタリア人のおじいさんが突然目の前でインシュリンの注射を始めた。
■チェンマイ五日目
流石に体力の限界で、この日は夕方まで寝ていた気がする。あまり記憶がない。
ポピーから連絡があり、夕食を食べに行くことにした。
トゥクトゥクで20分くらいかな
食事とビールで二人で500バーツ ナイスな水上レストランだが、高くない。
料理も最高に旨かった
場所は、この辺り
素敵な水上レストランが連なるが、どこもガラガラなのは、今がレイニーシーズンだかららしい。勿体無い。素敵なレストランなのにみんな暇そうww
素敵なレストランが連なるがトイレが原始的なので要注意。
食事していると色々な人が 色々なものを売りに来る。
小さな女の子がバラを売りに来たらポピーはそれを買い、私にくれた。
しかしバラは脆くすぐにもげてしまった。
「日本のお坊さんは、お酒を飲むって本当? タイではあり得ない」
と言われる。日本のお坊さんは、多分宗派にもよると思うが私が知る限りおそらくお酒を飲むと思う。
次はコーヒーが飲みたいと言うと私がコーヒーばかり飲んでいるので驚いた顔されたが、カフェを探す。しかし夜だとあまり開いているカフェがない
見つけたカフェはギリギリ締まるところだったがポピーがなんか店員と話して、入れてもらえることに。
口直しにコーヒー。
観光客がたくさん。
チェンマイは本当に魅力的な街だ。レイニーシーズンで人が少ないと言うが、外国人の方が多いようにも見える。
旅行客で街が溢れ返っているのも納得。あちらこちらに屋台やカフェやバーがある。
レディボーイ(ニューハーフ)もよく見かけた。というかタイでは 街を歩いている女性が本物の女性である確率は高くないのかもしれない
タイ人も、観光客も、皆楽しそう。日本から来たからそう見えるのかもしれないが、皆人生を楽しんでいるように見える。
安くて、オープンで、自由で、南国で、マイペースで、エネルギッシュで、クレイジーで、美味しい国。
とても魅力的な国だと思う。今日も楽しい1日だった。
トゥクトゥクであちこち連れてってもらったがなぜかお金はいらないと言われるようになった。
ゲストハウスに戻るが、もう寒すぎて具合悪すぎて寝てられないのでロビーで寝ることにした。「ユー、ユー」という声に起こされる。守衛さんがここで寝るのかと言ってきた。腕に刺青の入ったタイ人の守衛さん。いや具合悪いし部屋は寒くて寝れないと言うと布団と薬を持ってきた。この守衛さんほとんど英語が話せないらしく殆ど話さない。身振り手振りでそれを飲んで寝ろと言っているのはわかった。とりあえず布団二枚あれば寝れるかと思い、部屋に戻った。
■チェンマイ六日目
最後の自由時間なので。黄金宮殿を見に行きたいと思い。この日はワット・プラタート・ドイ・ステープへGO!
金ピカの黄金宮殿です。タイ屈指のパワースポットと言うことで、思いを込めてきました。
蛇神ナーガの石段
見えない部分にゴミが散らばってたりして残念なところはあった。掃除すればいいのに。
それから、近くのラーチャプルク御苑へ。
ここは素晴らしい場所。人も全然いない。いろんな国の庭を見ることができる。
それから、行ってみたかったナイトサファリへ。
躍動する動物たちの姿を見ることができた
それから、バーへ。明日帰るのかーやだなー。
あーチェンマイたのしー。チェンマイでノマドライフできたら素敵だろうなー。
好奇心で彼と腕相撲してみたくなった。
「本気でトライ?」と言うのでもちろんyes。
しかし、勝てなかった。
■チェンマイ六日目
約束どおり、ポピーは朝4時半に迎えにきた。
帰国。大抵いつもそうなのだが、旅の初めもなんか憂鬱で、旅の終わりもなんか憂鬱。
最後に。最後の最後までツイテナイ。たくさん忘れ物した。
歯磨きセット洗面所に忘れた。現地で買ったサンダルも置いたまま出てきてしまった。
macbookの充電器部屋に忘れた。
キンドルを空港に忘れたっぽい。
忘れ物に海外旅行保険は適用外のようだ。泣